なかなか聞けないお酒の基本③:日本酒の製造工程について知る | shugo-sake.media

なかなか聞けないお酒の基本③:日本酒の製造工程について知る

 日本酒は多くの人に愛され、親しまれていますが、その製造過程についてはご存知でしょうか?今日はお酒が造られるまでの工程について、簡単にご紹介いたします。

1:精米

 日本酒の原料となる米を精米し、不要な部分を削ります。ちなみに多くの場合、お酒造りには山田錦など、酒造り専用の「酒米」を使いますが、食用米でも日本酒は作れるので、例えばササニシキを使ったお酒造りも行われています。

2:洗米・浸漬

 米の表面に残っている糠を取ります。洗米をした後、米を水に浸す「浸漬」を行い、適量の水分を吸収させます。特に精米歩合が低いほど浸漬の状況が影響するので、秒単位での管理を行う事もある層です。

3:蒸し

 浸漬によって、水分を含ませた米を蒸していきます。これにより麹菌の作用を受け入れやすくする効果があります。

 酒米を蒸すことによって、米のでんぷん質が分解されやすくなります。また、酒造りに適した水分量に調整し、麹の育成に適した状態にすることが目的です。

4:麹造り

 蒸した米に麹菌というコウジカビをかけ繁殖させたものです。麹により、でんぷん質が糖化し、ブドウ糖へと変える働きを促します。麹造りは、高温で湿度が高い部屋で行われます。こうする事で、コウジカビ以外の菌の繁殖を防ぐ効果もあります

5:酒母造り

 麹に仕込み水、蒸米、酵母をいれて、酒母を作ります。酵母は日本醸造協会が頒布する酵母を使う事が多いですが、蔵元の中には独自で酵母を研究、培養し使用する蔵もあります。製造法によって2,3週間~数週間待つことで完成する工程です。

6:もろみ造り

 仕込みタンクに酒母、蒸米、麹、水を加え、もろみ造りを行います。もろみ造りの段階で、でんぷん質が糖質へと変化し、それと同時に酵母が等を分解しあるコースを生成していきます。このプロセスが並行複発酵と呼ばれています。発酵環境を安定させるために、蒸米と麹を3回に分けて行われ、この工程を三段仕込みと呼んでいます。

7:上槽

 十分に成熟したと杜氏が判断したもろみに対し、醸造酒の場合醸造アルコールを加えた上で、もろみを搾り、酒と酒粕を分ける「上槽」を行います。酒蔵では、その年初めてのお酒が上槽されると杉玉を軒下につるし、杉玉の色の変化を見ながら熟成具合を知らせる事が行われていたそうです。この搾りたてのお酒のことを「槽口」と言いますが、これはお酒を搾るるための道具である槽からお酒が出て来る槽口に由来するそうです。

8:滓(おり)引き

 絞りだされた酒は、炭酸ガスを含んでいたり、細かい粒子が残っていたりして、濁っている状態です。このにごりの成分が滓と呼ばれ、この成分を沈殿させるためにお酒はしばらくタンクの中で放置されます。滓引きをした上澄みの部分のことを「生酒」と言います。

8:ろ過・火入れ・貯蔵

 生酒の中にもまだ細かい滓は残っていますが、これを更にろ過し雑味を取り除きます。あえてこの工程を省略して出荷するお酒のことを「無濾過酒」と言います。ろ過が済んだお酒を、出荷前に加熱処理、つまり火入れをします。火入れ前のお酒は、まだ酵母が生きている状態で、酒質が変化しやすい状況にあります。酵母や酵素を加熱する事で、失活させることが火入れの目的です。その後、無濾過や生酒などを除き、通常はお酒を一定期間貯蔵し、熟成させたうえで出荷がされます。
このような過程を経て完成したお酒が、私たちの元に届いているのです。

 槽口、生酒、無濾過酒そして火入れをしたお酒、そしてその熟成具合と、製造工程だけでもお酒の味に変化を加える要素は多くあります。
 1つの蔵元のお酒でも、製造過程の異なるお酒を飲み比べ、味や香り、色の違いを楽しんでみるのもいいですね。

 

 


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